マーケティングは線形思考と非線形思考の両方が必要になります。
線形思考とは、「過去にこうだったから今度もこうなる」など、
物事が全てひとつの直線に伸び、同じ直線をたどれば同じ結果が出るという考え方です。
経済学で例えなるなら、「今年は天気が良い!」→「今年は豊作になるに違いない」→「作物の価格が下がるだろう」が、線形思考です。
実践的には、過去起きた事象を「抽象化」あるいは「一般化」させ、
それを「パターン」として導き出し、
そのパターンに今ある現象が当てはまっていれば、ある程度の未来を予測することが出来ます。
上がその例です。あのパターンは、米にだけ当てはまるものではなく、およそほぼ全ての野菜に当てはまるパターンです。
非線形思考とは、上記の豊作の例のように、論理が一直線になるのではなく、
論理の紐が複雑に絡まった状態を想定して考えることです。
例
えば、「作物価格変動」の要因は、天気だけではありません。例えば、日本に限定して考えた場合、日本は作物に必要な肥料の殆どを輸入に依存しています。例
えば、輸入総量に対する尿素の50%は中国、りん鉱石の約40%は中国からの輸入です。そのため、対元レート、関税、輸送に関する原油価格、リン鉱石は鉱
物資源であるため需給バランスと投機による価格変動、またそれらが作用しあって別の現象が起きることもあります。
そのため、「豊作だから価格が下がる」という単純な線形思考では、予測が外れることもあります。
非線形思考をする場合、私はまず中心人物が誰かを決め、それを5つの層の円で囲みます。
そして、第一層に最も影響力があるもの、第五層には最も影響力が小さいものを書き出し、
それらが互いにどのように影響するかを想像します。